2020年5月アーカイブ


 

新世代スターレンズの単焦点第二弾!

HD PENTAX-D FA ★ 85mm F1.4 ED SDM AW

2020年6月26日(金曜日)新発売 !!! 本日よりご予約受付中です !!!



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コロナの感染と自粛で世の中が大変停頓する中、未来に向けて大変明るいニュース=新製品の新発売の発表がリコーイメージングさんから発出

待望の中望遠レンズ「HD PENTAX-D FA★85mmF1.4ED SDM AW」が


1カ月後の2020年6月26日(金曜日)に発売されることになりました

 

しかしもって、世の中はこんな状況です。

是非とも、皆様のお力でもってリコーイメージングさんの業績向上、そして小売店への力添え、ひいては写真業界に発展にご協力いただければ幸いです

どうぞどうぞ今回の新製品のご予約、どうぞどうぞよろしくお願い申し上げます

(出来ましたら、厚かましくも弊店にてお願い申し上げます~)



さてさて、実は長年弊社を担当して頂いていたセールスマンの某OGA氏がこの春に転勤

そして新しくM氏が着任……でも実は出戻り君!(すいません)

覚えておられますか?

PENTAX K-1 発売の時に、ゴロゴロ560mmを取り付けた PENTAX K-1 を背面モニターからブラブラさせたあのM君!

彼が大阪に帰ってきました!

気心しれたM君と一緒になりまして、旧担当のOGA氏を上回るパワーとスピリッツで皆様のご期待・ご要望にお応え出来れば!と決意しております

ということで、早速そのM君がこの新製品をもってご来店。

試作機をお試しさせて頂く機会に恵まれましたので、レポートさせていただきます。






まずこのレンズでビックリしたのが、前玉が中望遠レンズなのに「凹」ってること

普通一般的には「凸」なのですが、わけあってこんな風に凹ってます



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ご存知の通り、私の本業の一つは中古カメラのスタッフ

過去を遡ると、広角系のレンズで前玉が凹してるのはありますが、標準レンズ以上となりますとなかなか稀有。

無い頭の中をひっかきまわしますと、個人的な好みではこの1本が頭に浮かんできます

それはフォクレンダーの
銘玉中の銘玉「Ultron」の一眼レフ仕様 Carl Zeiss  Ultron 50mm F1.8で、世間では「凹みウルトロン」(発音はヘコミウルトロン)と呼ばれる、ボケの美しさと解像が両立したクラシックレンズです

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前玉部分を拡大すると、このようにレンズ前方に凹レンズ(凹メニスカスレンズ)が配置されています。

バックフォーカスが短かったフォクトレンダー時代のウルトロンを、一眼レフのZEISS イカレックスに搭載するため(=バックフォーカスを稼ぐため)に前玉を凹レンズしたと言われており、非常に鋭いピントながらもアウトフォーカス部のにじみが絶妙だと、愛好家からとても高い評価を受けているレンズです。

今の時代とは真逆の歴史

ショートフランジバックのレンズをロングフランジバック用に再設計するなかで生まれ来たレンズ

ボケと解像はある意味相反するる事象にも関わらず、多くの人たちに「
ピント部の解像感がずば抜けていて、しかもアウトフォーカス部のボケが極めて豊かで素晴らしい写り」と言わしめるレンズで、1.8のレンズの中では最も高価で取引されているレンズです


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と、はじめからかなり話が脱線していますが、

私にとって、前玉が凹レンズになっているレンズはとても神秘的な領域、かつワクワクする部分でありまして

今度のこの新製品「HD PENTAX-D FA★85mmF1.4ED SDM AW」に搭載された、前玉の凹レンズ(両面が凹レンズ)がどんな写りを生み出すのか

本来は両立しえない「ボケとピント面の関係」をこのレンズはどうコントロールしたのか

このレンズに最も期待する部分であり

使い込みながら、じっくりと味わい楽しんでいきたいなぁ~そういう風にまずは感じたわけです



ウルトロンのような古い時代のレンズでは、ボケ味を良くするには解像力が低下するほど球面収差を倒す(収差図上は立ってる状態がいい)必要がありましたが、最近のレンズでは最小限の解像力の低下でボケ味を良くすることができるようになったということで楽しみ倍増です

(そういう意味で、古い時代に両立を実現したウルトロンは、ものすごく凄いわけです)

つまり、このレンズ全体を見渡した時に、ピント面とボケの関係は

① ピント面はMTF曲線すなわち描写性能
② ピント面の近傍は立体表現の源泉で、球面収差の整え方とデフォーカス(De-focus)量の設定でなだらかなボケが生まれる
③ 小さなボケの領域は二線ボケ
④ 大きなボケの領域は輪線ボケや口径食


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①と②~④への流れ、どんな味付けになっているのか、撮影距離と絞りを無限に組み合わせながら、ゆっくりと楽しみながら写してみたいと強く駆られるレンズ

それがこの
「HD PENTAX-D FA★85mmF1.4ED SDM AW」ではないでしょうか。

重いとかでかいとかより、なんとも神秘的な凹先行レンズであることがとても気になった!

とてもとても気になるレンズです




 





折角なので、カメラに装着してみると

まずまずのバランス感。大きいも同士の相性の良さ (^^);; 想定の範囲内です


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いつもの定点撮影場所での画角はこんな感じ

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上の写真の画面中央には、矢印信号がついた信号機があるのですが、私にとっては解像するレンズか否かの判別機でありまして、その下の駐車場の「空車」も含めて、いつも気にする箇所

試作機(画像性能不担保)ですら、写した画像を背面モニターで拡大するとしっかり判読可能、かなりの高性能さの片りんを感じるところであります

お持ちのレンズの中には、背面モニターに写しだされる画像の調子が、拡大しても拡大しても一定で変わらず、そんなレンズがあるかと思います。

このレンズもそれ系!

ほんとなんの遜色なくどこまでも拡大できる写りは、なかなかもっての凄さでありまして、フリンジもなくてとてもすきーっとした写りは、現代レンズそのもの!とても優秀なレンズに仕上がっています

メーカーさんの一押しポイントの中にも

「軸上色収差が少なく、パープルフリンジが出にくい高い描写性能」

と記載されていますが、10000%実感して頂ける!

間違いなく、新しいタイプのペンタックスレンズです。


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例えば、こういう距離の前後関係

手前のホテルで200m、奥のクレーンで800m程度の距離感でしょうか

こういう状況でも、開放だとどこのピントを合わせるかはとても重要です

中距離だけでなく、無限遠域においても被写界深度と前ボケ、後ボケの幅をしっかりと感じさせてくれるレンズです


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ではでは、コンセプトや恒例の外観などを見ていきましょう

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