カメラの八百富|フェーズワン PhaseOne 中判デジカメ(デジタルバック) Leaf リーフ への第一歩

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カメラ買取・レンズ買取㊥カメラ担当係"S"です。

フェーズワン PhaseOne Leaf リーフ 中判デジカメ「デジタルバック」という選択肢

昨年から、当店(八百富写真機店)でも PhaseOne や Leaf の「中判デジカメ」を取り扱うようになっているのですが、一度その絵を見ちゃうともう元に戻れないといいますか、なかなかもって凄い世界です。是非「選択肢の一つ」に加えていただけたら......ってものすごく高い商品なんで、そう簡単に「それじゃ」と言っていただけるものではないことを承知の上でのご紹介です。

この世界は、上を見るときりがない青天井の価格とスペックで、プロ写真家の使う業務用機器という範疇を飛び越え、最上位機に至っては大学や美術館などの学術用途というレベルで、価格も数百万円以上という破格な出費が必要となりまります。

ただ、エントリークラスのデジタルバックの価格はここ数年でかなり下がり、カメラ・レンズ・デジタルバックを組合せても100万円を切る価格で購入できるようになり、その敷居は確実に下がってまいりました。

phaseone-645df-001.jpgそこで、皆さまのご検討の参考になればということで、ちょこっと色々とお話ししてみたいと思います。


いったい何千万画素を買えばいいのだろうか?


その昔、各社がコンパクトデジカメの差別化(販売促進)のために、異常なほどの高画素競争がおこり、「出力画素を無視した、ただ画素数が高ければいいんだ」的なデジカメが氾濫したことを思い出して下さい。(今もですが......)

画素の方が細かすぎて、レンズの解像が追いつかない?
画素が小さすぎて、階調がない?偽色が多い?
開放の写真はまだましだが、望遠側あるいは絞ると解像しない?

そう、センサーの面積(大きさ)を考慮せず、ある限度を超えてセンサーを細かく刻んでいくと、レンズとのバランスが難しくなるだけでなく、階調に余裕がない絵が出てくるだけで、何もいいこことはないのです。

そこで重要なのが「画素ピッチ」。一般的には、以下の通りの状況です。

フルサイズセンサー(2000万画素前半機) : 6μm
APS-Cサイズ(1000万画素後半機) : 4.5μm ~ 5μm
マイクロフォーサーズ(1000万画素前半機) : 3.8μm ~ 4.3μm
高級コンパクトデジカメ(1000万画素) : 2μm以下

これは全くもっての個人的な感想なのですが、APS-Cサイズデジカメ一眼で600万画素機の時代が一番レンズとのバランスが良く、もっともよい絵が出ていたような気がするのです。もちろん、高感度性能や、あるいはパープルフリンジなどの画像処理の性能は格段に劣るのですが、すごく立体感のある画像が撮れたように思います。実は、このAPS-Cサイズ(600万画素)時代の画素ピッチは、なんと7.4μm、一画素の大きさは現行の高級フルサイズセンサーよりも大きな器をもっていたのです。

実はこの7μmというのがカギで、フィルム時代のレンズ設計の落とし所と同じだったのです。だいたいフィルム粒子の大きさは6~8μmと言われているのですが、たまたま似通ったスペックだったことが幸いして、いい結果につながっていたのではないでしょうか。

いずれにしても、レンズは絞ると「回折」の影響で画質が劣化し、反対に開放にすると「収差」の影響で周辺部から劣化するという狭間を行き来する産物で、そこに画素センサー全体の大きさと一画素あたりの大きさという要因が加わり、結果「バランスのとれた画像」が生まれてくるはずなのですが、どうもそこは商売人の論理たる「マーケティング」という難物がからむことで、話がややこしくなっているようです。

おっと、やや話が脱線しかけ。元の中判デジカメに戻しましょう。

今までの話を踏まえ、今売られているデジタルバックの画素ピッチを見てみましょう。

8000万画素 40mmX54mm  5.2μm レンズ倍率 約1X
6000万画素  40mmX54mm  6μm レンズ倍率 約1X
4000万画素  33mmX44mm  6μm レンズ倍率 約1.3X
3000万画素  33mmX44mm  6.8μm  レンズ倍率 約1.3X
2800万画素  33mmX44mm  7.2μm  レンズ倍率 約1.3X
2200万画素  36mmX48mm  9μm  レンズ倍率 約1.1X

最近「お写ん歩」で取り上げた PhaseOne P20 は 10年前のデジタルバックなので1600万画素 36.9mmX36.9mm 9μm というスペック。

当たり前の話なのですが、高画素機になると画素ピッチが細かくなるので、高精細を再現できる高解像レンズが必要。つまり、値段は高いし、それに見合った高い最新レンズが必要ということ。

が、反対に低画素機 3000万画素機 以下なら7μm以上の画素ピッチとなり、ある意味「価格的な敷居」が下がるだけでなく、必要とするレンズのスペックも下げられるということ。つまり、フィルム時代のレンズの使用が十分使用可能ということなのです。

さらに、高画素機はほぼレンズ倍率が等倍、6x4.5レンズの周辺まで使う仕様となっているのですが、低画素機はややセンサーが小さいので周辺は使わないのです。これはかなり消極的なプラス要因となるのですが、周辺の都合の悪い部分はかやの外という状態で、画質的にかなり好都合なわけです。

アドバイス-その1

  • 高画素機を買うなら、レンズを含めて新たにシステム構成を考えていただきたい(フィルム時代のレンズは非常手段と位置付ける)
  • 3000万画素でも十分高画素。同じ程度の画素数の一般デジ一眼とは比較にならない画像が得られます(階調が全くもって異なります)
  • 今お持ちのハッセルCFレンズを中心にお使いになる予定なら、4000万画素以下のデジタルバックが適切。それ以上の高画素機では、レンズの解像力が追いついていないことが見えてしまう


次に、どんな形で買えばいいのだろうかという問題です。

デジタルバックの取り付け部には、実は色々な形があります。
フィルム時代のフィルムバックの代わりに取り付けタイプもあれば、デジタルバック専用のカメラボディに取り付けるタイプも登場しています。

① ハッセルブラッド V  (500C/Mなどのカメラ)
② ハッセルブラッド Hシステム (フジフイルム645AF)
③ PhaseOne / Mamiya 645 シリーズ
④ Contax 645

以上の4種類の発売がされており、RZ67PRO II や RB67 にはアダプターを介してV型 や M型 を、大型カメラにも各種アダプターを介して全てのタイプを取り付けることが可能です。

ハッセルにつけるとこんな感じ。(PhaseOne P30+ と 503CW の組み合わせ)

PhaseOne P30+とハッセルの組合せ例

この組み合わせの最大の利点は、ハッセルの既存資産をそのまま活用できることです。

まさしく、今まで通り、ただデジタルバックを買うだけです。
使い方は、まずフィルムバックを外す。そして、今日買ったデジタルバックを同じ要領で取り付けたら、シンクロコードでカメラとデジタルバックを接続すれば準備完了です。
あとは、シャッターを切るだけです。

ところが、この組み合わせの最大の欠点は、

「いや~、最近ピントが合わせられなくなって...、それ以来使っていないなあ」

というお客様には対応できないこと。


そういう方には、デジタルバック専用機をおすすめします。
これは、PhaseOne 645DF に Schneider-Kreuznach のレンズの組み合わせ。

フィルム時代の中判AFカメラの操作と全く同じで、唯一の違いは電源を本体とデジタルバックの2か所入れることぐらいでしょうか。

phaseone-645df-003.jpg光学ファインダーをのぞいている限り、このカメラがデジタルなのかフィルム全くわからないレベルで、いとも簡単に使い勝手に慣れてしまします。

例えば、このカメラと同じような組み合わせのお買い得品があります。(ラスト2台です)

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マミヤ 645DFボディ・DM28セット [DM28 DFキット] Mamiya/AF80mmDレンズセット【在庫あり・即納可能です】

販売価格 798,000 (税込価格) 
販売ページはこちら http://www.yaotomi.co.jp/products/detail/9621

標準レンズが付いて、しかもMamiya 645DF本体とマミヤ(Leaf Aptus-II 6 と同じ)の2800万画素のデジタルバックとの組合せ

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が、私はなにがあっても「Zeiss レンズ」も使いたいというお客様には、この組み合わせではいかがでしょうか。

phaseone-645df-002.jpg

これは、デジタルバック専用機に「マウントアダプター」でハッセルレンズを使用するという組み合わせです。できれば、標準系のAFレンズは別に1本買ってもらうほうがいいと思いますが、これでお手持ちの全ハッセル用レンズが使用可能となります。

この方法が凄いのは、フォーカルプレーン用のレンズが使えること。
Vマウントのデジタルバックだと、カメラ本体側の制約を受けるので、F系レンズが使えないのですが、このマウントアダプター方式で使用可能となります。

追加で買っていただくのはこれ

ハッセルVレンズマウントアダプター 標準価格 69,300円(税込)
PHASE ONE 645AF/645DF/645DF+、Mamiya 645AFDIII/645DF/645DF+ボディに、ハッセルCFレンズを装着するアダプター。
※自動絞りは非連動です。絞り優先(A)モードでの撮影は可能。

phaseone-645df-004.jpg言いかえれば、マイクロフォー サーズのカメラにマウントアダプターでライカのMマウントレンズを付けて撮影するスタイルと同じです。

もちろんAFや自動絞りはききませんが、フォーカスエイドが可能ですので、目に自信を無くした方でもピント合わせが可能かと思います。また、最新型のデジタルバックの中には、背面液晶でのライブビュー撮影が可能な機種がありますので、その機能を活かす手もあります。

非常に趣味的ですが、こんなことも可能です。
(結構写っちゃうところが凄いんですが...)
パープルフリンジがでたら、Capture One 7 で綺麗にとれます。安心下さい。

phaseone-645df-005.jpgこういう広角レンズでの組み合わせも可能。レンズ倍率1.3倍機なら、65mm。
一応、広角レンズとして使用可能です。

phaseone-645df-006.jpgこんな銀玉も付けれます。実写画像は、近々「お写ん歩」で公開予定です。

実は、㊥カメラ担当係もチャレンジしたのですが、いざ写すとなると何を写せばよいか?でギブアップ!お写ん歩の"k"君にその仕事を譲りました。(笑)

phaseone-645df-008.jpgもちろん、望遠レンズも装着可能。Tele-Tessar 350mm なども取り付けられます。

ということで、

アドバイス-その2
● 純粋にハッセル用のレンズを活かすなら、あるいは使い勝手を変えたくないなら「Vマウント」
● 目に自信がない、と言う方はデジタル専用ボディとデジタルバックの組み合わせで購入
● ハッセルのレンズはマウントアダプターで活用するという選択肢(フィルム本体部は使わない)
● ハッセルのフォーカル玉は、デジタル専用機+マウントアダプター。これしか使う方法がない
● LCC(レンズキャストキャリプレーション)はSWCは必定。1.3倍機はほぼ気にしなくてよい

※レンズキャストキャリプレーションは次回にご説明。レンズとデジタルバックの機器毎の個性を補正する仕組みです。(レンズが原因の周辺光量不足や色の変化、あるいはデジタルバック固有の色ムラをRAW現像ソフトと連携しながら補正する仕組みです)

いずれにしましても、この分野は非常に奥の深い世界なので、全てを簡単にご説明することはできません。が、フォルム時代の感覚でもって風景写真や人物写真を撮るというぐらいなら、非常に簡単に撮影出来ます。

パソコンの能力を心配されることもあろうと思いますが、XPのサポート終了目前という特殊要因で、必然的な買い替えを迫られる状況下にあろうかと思います。雑駁に言えば、WINDOWS 7/8 が普通に動く環境にあれば、なんとかなります。

ただ、快適に使おうと思えば、16GB以上のRAM、余裕があれば充分な空き容量のSSDが搭載されていれば余裕のよっちゃんです。また、CPUはIntel Core i7以上のプロセッサーで、NVIDIAまたはAMD製の高速グラフィックカードが搭載されていればいいかなと思います。

アドバイス-その3
  • パソコン環境はRAW現像ソフト Capture One Pro 7 が動く環境が必要(以下、ご参照)
  • Apple Mac OS X
        Intel® Core® 2 Duo のプロセッサー
        4 GB of RAM
        10 GB のディスク空き容量
        キャリブレーション済み24bit以上のカラーモニタ・画面解像度が1280 x 800, 24 bit リソリューション96dpi
        Mac OS X 10.8.2, 10.7.5, 10.6.8 またそれ以上
        ウェルカムスクリーン起動時にはフラッシュが必要
        アクティベーション時はインターネット接続が必要
  • Microsoft Windows
        Intel® Core® 2 Duo のプロセッサー
        4 GB of RAM
        10 GB のディスク空き容量
        キャリブレーション済み24bit以上のカラーモニタ、画面解像度が1280 x 800, 24 bit リソリューション96dpi
        Windows® 8 64bit, Windows® 7 64bit, Windows Vista® SP2 64bit
        Microsoft® .NET Framework version 4.0 (will be installed if not present)
        PDF readerを使用する前にはリリースノート参照
        ウェルカムスクリーン起動時にはフラッシュが必要
        アクティベーション時はインターネット接続が必要
  • Capture One Pro 7 はデジタルバックを買えば、無償のDB版でとりあえず使用可能(機能制限なしのフルスペック版・但し、一般機のRAW現像は有償版が必要)

少々高いシステムカメラですが、フルサイズのデジタル一眼カメラとの価格差も縮まり、ハイアマチュアの皆さまの手の届く所まで価格が下がってまいりました。是非、ご購入の検討をしていただければと思う次第です。

当店が取り扱いしている中判デジタルバック関連商品はこちらから。
 →→→ http://www.yaotomi.co.jp/products/list/315
(クレジットカード払い・オリコローンの分割払いでもご購入できます)



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このブログ記事について

このページは、㊥カメラ 担当係が2013年1月 6日 17:02に書いたブログ記事です。

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