カメラの八百富|Möller Wedel CamBinox カムビノックス

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㊥カメラ担当係 "S" です。本日もご覧いただきありがとうございます。

Möller Wedel  CamBinox カムビノックス
が入荷しました。

Möller-Wedel Gmbh (メーラー・ヴェーデル社/メラー・ヴェデル社と呼べばいいのかな) の高級双眼鏡カメラが入荷しました。

cambinox-001.jpg
なんと言えばいいのでしょうか、この機材を持った瞬間に感じる「高級感」、あるいは見た瞬間にピーンとくる「ええもんやな」という第六感と言えばよいのでしょうか、機材好きの心を揺り動かす「ぐぐー」とくる機材が入荷しました。

外観は「中古・時代なり」なんですが、ほんまに「ええもん」です。
さすがドイツ製、made in Germany という風格です。

ライカ(LEICA)の製品にも相通じる、同じような系統の商品。
大きさと重さの関係、クロームメッキとグッタペルカの配置のバランス、各所非常にバランスのとれた商品だと思います。

ディアモール店員の"k"も「お写ん歩」で反応しておりますが、日頃から中古カメラを扱う者は皆同じような思いになるのではないでしょうか。


この Möller-Wedel Gmbh (メーラー・ヴェーデル社/メラー・ヴェデル社)は、現存するドイツの会社のようです。

メーカーサイ http://www.moeller-wedel.com/


【お医者さんから見た会社概要】   引用先:http://shiosai-dental.blogspot.com/2008/04/blog-post.html
メーラー社は1864年創設以来、精密光学測定機器の開発、製造を続け、世界中の多くのレンズメーカーで採用されており、技術の高さは手術用顕微鏡にも発揮されております。
医療用顕微鏡としては、同じドイツのカール・ツァイス社とメーラー社の2社が双璧と言われています。
1990年、スイスの眼科検査機器メーカーであるハーグストレイト社の持株会社、ハーグストレイトホールディングスの傘下に入り、周辺技術を導入し製品の完成度を高め、更に品質を向上させています。


こんな特殊な双眼鏡を作っていた会社とは思えんような「医療機器メーカー」に発展されているようですね。

とは言え、オリンパスさんやフジフイルム、キヤノンさん、ニコンさんなどほとんどの精密機器メーカーが何らかの形で今医療機器を生産されていること考えれば、特段違和感のある話ではないのですが......。

では、このカメラのうんちくといきたいと所なんですが、詳しいことは残念ながら?です。
(さすがに知りません)
まあここはWEBから得た情報でお許し下さい。

発売は1956年。西ドイツの内務省の偵察用(スパイカメラ)カメラだったそうです。
複数の交換レンズが用意されたようで、35mm・90mm・135mm・180mmなどが製造されました。

この当時の多くの双眼鏡は、ポロプリズムを用いた「光路が乙状」に折れ曲がった形式が一般的なのですが、このカメラは鏡筒が一直線となるダハプリズムを使用した高級双眼鏡をベースに作られました。

このダハという言葉は、ドイツ語で「屋根」と言う意味で、プリズムの一部分が屋根の形をしているところから、この名称がついたそうです。光路は直線的であるため、スマートでコンパクトな双眼鏡となることから、この双眼鏡カメラに採用されたものと推察されます。

光学的には、反射面は全反射ではない面があるため光の損失がおこり、これを解消するための加工やダハ面の精度形成は高度で、精密な技術を必要とされるようで、このあたりが「高級」ということなのでしょう。現在においても、高級小型双眼鏡にはこのダハプリズムが採用されています

では、次ページで商品の詳細写真のご紹介です。

フィルムは何処に入るのか?

裏側中心のつまみがある部分がフィルムマガジンを装填する部分です。
つまみを起こして、下側の丸いクロームメッキのボタンをスライドさせるとマガジン装填ユニットが浮き上がります。

cambinox-002.jpg取り出したマガジン装填ユニットと本体の大きさ比較です。
さすが16mmフィルムを使用しますので、小さいですね。

cambinox-003.jpg
フィルムマガジンの構造は?


取り出したマガジンユニットの拡大写真です。正面に見えている丸い物体がフィルム圧板となります。cambinox-004.jpgマガジンユニットからマガジン本体を取り出した写真です。
cambinox-005.jpgフィルムマガジンを分解するとこんな状態。フィルムは10x14mm 20EXP となります。
cambinox-006.jpgシャッターはロータリーシャッター?

フィルムマガジンユニットを取り出した奥にシャッターユニットが見えます。
非常に変わった構造のシャッターで、ロータリーシャッターと言えばよいのでしょうか。
回転運動でシャッターの開閉と露光時間の調整を行います。

cambinox-007.jpg真ん中上に見えるのは、三脚取り付けネジとなります。構造上やや中心を外れた位置となりますが、そんなに重たいカメラではありませんので、実用上全く問題ありません。


レンズ交換はバヨネット式

本体内側の奥に3本爪のバヨネットの受け口があります。
レンズのマウント側の外側に1本爪が立っていますが、これがロクッピンの役割となります。
(本体側のマウントの切れ込みが受け口です)

cambinox-008.jpg
各部の機能


手前側面の大きなボタン : シャッターボタン(レリーズ取り付け穴付き)
左側丸ダイヤル : シャッタースピードダイヤル(1/30 1/50 1/100 1/200 1/400 1/800)
右側丸ダイヤル : M時(通常) B時(バルブ)
その右側の接点 : MまたはX接点

cambinox-009.jpg
巻き上げと焦点調節方法

右側のクロームダイヤル : 巻き上げダイヤル
左側のクローム部品 : 双眼鏡部分の左右の角度指標

cambinox-010.jpgピント調整は接眼部分を回して行います。そこで出た数値を読み取って、レンズ側のピントリングをその数値に合せます。まあ、「約=アバウト」で移項して下さい。
さらに根元の指標は、視度調整用です。

最後に、レンズ側からの写真です。
レンズは、下の写真の感じでややコーティングにムラがあり、時代なりというところです。

cambinox-011.jpg展示店はディアモール店です。
お値段 は、(税抜)180,000円 (税込)189,000円。

WEB 上でも購入できます。 →  こちら

店舗へのお問い合わせは、電話06-6348-8945 またはメールにてお願いします。

+++中古カメラ担当係+++ 



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このブログ記事について

このページは、㊥カメラ 担当係が2010年11月20日 06:37に書いたブログ記事です。

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