カメラの八百富|SIGMA APO ZOOM 50-200mm F3.5-4.5 シグマ

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㊥カメラ 担当係 "S" です。本日もご覧いただきありがとうございます。

連日の小ネタ系レンズです。
SIGMA APO ZOOM 50-200mm F3.4-4.5 シグマ (PENTAX-KAマウント) が入荷しました。

sigma50-200-001.jpgCANONの「L」レンズ?と見間違える外装。
白色鏡筒に赤線、シグマさんそこまでやるか~という感じですが、まあ自信の表れというところでしょう。(いやみじゃないですよ)

しっかりと作りこまれたレンズで、私の中では非常に評価の高いレンズです。
「安物のコピー系」ではなく、入荷すると「やや惚れ惚れ、しげしげ」と眺めてしまうレンズです。
(※めったに入荷するレンズではないんで...)

今回入荷したレンズのマウントは「PENTAX-KA」、どこかの誰かさんが撮影したいと思うレンズなんでしょうかね?いつでも言って下さい。(笑)

(追加更新) 2010/4/20
案の定、「どこかの誰かさん」よりリクエストあり。
只今、ショートステイに出かけました。戻りましたら、再度ご案内申し上げます。
テストリポートお楽しみに。


では、詳細のご紹介。

SIGMA シグマ APO ZOOM 50-200mm F3.5-4.5 諸元


レンズ構成 : 11群15枚
コーティング : マルチコート
画角 : 47°~12°
最短撮影距離 : 1.8m
最大接写倍率 : 1:7.8
最小絞り : F22~32
絞り方式 : 完全自動・AE連動
ズーム方式 : ワンタッチ
フィルターサイズ : 62mm
大きさ : 最大径 69mm x 全長 148mm
重さ : 823g
標準価格 : 94,000円(本体)

同時代に発売されていた、 CANON の NEW FD 100-300 F5.6L の定価が95,000円でしたから、定価設定としては妥当なところだったのでしょう。

ただ、レンズメーカーのレンズとしてはかなり高価な部類でしたから、それほど売れたレンズではなく、中古カメラ市場ではほとんど見かけない商品です。
今回の入荷も、ほんと久しぶりです。

当時のシグマさんの他のレンズは、γ(ガンマ)、μ(ミクロン)、α(アルファー)、δ(デルタ)、ι(イオタ)とギリシャ文字を冠した名称のレンズが多かったのですが、このレンズは特に「愛称」はなく、単に「APO ZOOM」とシンプルな呼び名がつけられていました。

当時のうたい文句は、以下の通り。(カメラ総合カタログから引用)

「S.L.D.ガラスを2枚使用し望遠レンズで出がちな色収差を徹底補正したプロ仕様の4倍ズーム。
ズームレンズにはめずらしい直進ヘリ コイドの採用によりPLフィルターの使用が楽になりました。
マクロはA.M.L.を装備し、マクロ時の画質低下を最小限に抑えました。」


プロ仕様

非常に使いやすい機構、「クランプ」。CLAMPとは締め付けを意味する言葉ですが、このレンズの場合、「ピント」と「ズーム位置」を固定するために使用します。
きつく締め付けると、ロック。
やや締め付けるると、トルクが増す感じで、ヘリコイドの硬さ調整にも使用できます。
また、レンズの前側のユニットが重たいので、型からぶら下げている時のズーム落ちを防ぐこともできます。なかなか優れものです。

sigma50-200-002.jpgまた、プロ仕様というかは別として、レンズの根元の裏側になにやら文字が刻印されています。
ズームによる絞り値の変化に関する情報なのですが、ここまで丁寧にレンズに書かれているものは他にはないのではないでしょうか?

意味は、表の絞りリングに書かれている絞り値は、50mm時の数値で、ズームすると200mm時ではこのように「絞り値」を読み替えて下さいという意味となります。

ただ、どうして50mm時のF22の下に「F32」という記載がないのでしょうか。
なんか私、間違えているのかな。
いずれにせよ、TTL測光をするかぎり特に気にする必要はないデータです。
(※外付け露出計を使用する時に考慮するぐらいでしょうか)

sigma50-200-003.jpgPLフィルターの使用が楽に

今では、非常に重要な機能。
いわゆる「前玉回転式」ではないということです。
前枠がピント調整時に回るタイプのレンズでは、「PLフィルター」使用時には大いに困ります。

ピントが合焦してから、偏向効果の調整。ピント位置が動くと、また偏向確認。
ほんと面倒ですから、前玉回転式は不便で仕方がありません。
一般論として、PLフィルター派の方はレンズ購入時にご確認されることをお勧めいたします。

sigma50-200-004.jpgおっと、時間切れです。続きは、のちほど。

では、続きです。

A.M.L.って何ですか?

シグマの接写機構のことで、アクロマチックマクロレンズの略称です。
簡単に言えば、色収差を補正したフィルター方式のクローズアップレンズを前玉につけて接写を行う方式を採用してます。

アクロマチックマクロレンズ

光の分散に対する性質の異なる二種以上のレンズを組み合わせ、二つの波長の光に対して色収差を補正したレンズ。色消しレンズ。アクロマート。〔三波長ある いはそれ以上に補正を進めたものをアポクロマートという〕

もちろん前玉にクローズアップレンズを装着しますので、接写時は無限遠撮影はできません。
撮影倍率は、1:2、最最短撮影距離が0.64mとなります。
ただ、残念ながらこのレンズには付属しておりませんのでご注意下さい。
例えば、ケンコーから発売されているクローズアップレンズなどで代用願います。

続いて、何枚かの詳細写真。
200mm時、組込型フードを伸ばした状態です。

sigma50-300-005.jpgカメラマウントは「PENTAX-KA」(ちゃんと電子接点があります)
2個接点がありますが、1個はリコー用の接点でしょうか?XR-Pマウント対応かもしれません。
後群内部の部品は、ちゃんと内面反射防止材が貼り付けてあります。

sigma50-200-006.jpgシグマさんのこだわりでしょうか。ピントリングのゴムリングには必ず「SIGMA」ロゴが。
他の商品にもありますが、なかなか細かい芸当です。

sigma50-200-007.jpg最後に実写データ。
使用機種はPENTAX K20D、全て開放で撮影しております。
(但し、表示用にリサイズを行っております)
クリックして頂きますと、横1072ピクセルに拡大してご覧いただけます。

まず、ピントの山と前後のボケをご確認下さい。

sigma50-200-008.jpg次に遠景。

sigma50-200-009.jpg石の質観表現と後の大ボケ。手ブレしてますが、ご容赦下さい。

sigma50-200-010.jpg各色の傾向確認。かなり色がにごっちゃいました。露出ミスかもしれません。

sigma50-200-011.jpgっと、こんな感じで写ります。

実は、このレンズ、ややホコリと中玉周辺部に薄く曇りが発生しております。
そんなにひどくはなく、実写撮影ではその影響は全く感じられません。
まあ、あまりこだわらない実用派の方にお勧めです。

展示店は大阪駅中央店です。
お値段は (税抜)9,500円 (税込)9,975円 となります。
WEB上からでもご購入できます リンクは → こちら


店舗へのお問い合わせは、電話06-6341-7005またはメールに てお願いします。

+++中古カメラ担当係+++


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このページは、㊥カメラ 担当係が2010年4月17日 00:49に書いたブログ記事です。

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