ホーム > Panasonic LUMIX S 18mm F1.8 「F1.8 Sシリーズの素晴らしさとは?」
Panasonic LUMIX S 18mm F1.8
LUMIX F1.8 Sシリーズの素晴らしさとはどんなところ?
開発者へのインタビューも交えながら、ヤオッター風解釈でこのレンズをご紹介させて下さい

久方ぶりの松下電器産業(現パナソニック)さんへの訪問です
訪れた先は、京阪電車の門真市駅の北側にある、パナソニックさんの中で「北門真」と呼ばれている事業拠点
私が松下電器で働いていたころ、ここはビデオ事業部と生産技術本部があった場所で、当時の松下の花形事業「ビデオ事業部」の世界総本山の一角
はるか昔に働いていたことと言えども、とても懐かしく里帰りのような気持ちです
そんな思いで正門前であたりを懐かしく見渡してますと、中から営業の方が出てきてくれて守衛室で受付
いざ!パナソニック (^^);;
先般の組織改革で、パナソニックはホールディング会社化
デジカメを生産されている事業部門はパナソニックエンターテイメント&コミュニケーション株式会社傘下となり、その中のイメージングビジネスユニットが現在事業をご担当
今日はそこで働いておられる開発者のところにお邪魔して
LUMIX S F1.8単焦点シリーズの18mm F1.8について、商品企画やレンズ設計者の方からお話しを聞ききしたいと思います
今回お話しをお聞きすることができた方は、この『LUMIX S F1.8 単焦点シリーズの18mm F1.8』を直接手掛けられた方で
パナソニックエンターテイメント&コミュニケーション株式会社
『イメージングBU 商品企画部 主務 小瀧氏』 『イメージングBU 光学設計部 主任技師 中澤氏』 『イメージングBU 光学設計部 係長 吉川氏』 の3名の方

それでは新製品の特長を、3名の方にインタビューしてきたことを交えながら、ヤオッターなりにご紹介してきたいと思います
Point 1 『ルック』という切り口から LUMIX S F1.8 シリーズレンズをみてみると
カメラが静止画単体から、静止画と動画のハイブリット機に進化していく過程で、動画側から聞こえてきた新しい言葉(概念)は私的には「ルック」で
その言葉に最初に出会ったのは、FUJIFILMさんのフィルムシミュレーションに『エテルナ』が追加された時だったと思います
それは単に映画ような映像にしたいと言う、カラーグレーディングの話しようにも聞こえましたが
よくお聞きますと、ライティングやカメラアングルであったり、あるいはレンズの味わいやフィルム独特の色味など様々な要因が重なり合って生み出される、映像作品全体の根底に流れる哲学みたいなもの
その構成要素の一つが映画フィルム時代の独特の色合いをさす『フィルムルック』で、作品固有の色合いの統一性だと理解しています
その次に出会ったのはSIGMAさん
SIGMAさんは果敢にシネ用レンズに挑戦されている会社で、先日公開されたトップガンにも数多くレンズを供給されています
そんな話しを SIGMAの山木社長様としている時に出てきた言葉が『クックルック Cooke Look』
クックは100年以上前からレンズを作られている老舗レンズメーカーで
体半部は中古カメラの世界にいる私にとっては今でも日常的に製品に接するオールドレンズメーカー
なので、昔に生産された古いシネ用レンズが重宝されている…そんな話しかと思ってましたら
全然そうではなくて、現在も映画シネレンズを製造販売されている現役の会社と知りびっくり
クックレンズの自然な描写『クックルック』を求める映像作家の要望に応えるべく、現在も沢山の種類のレンズを製造販売されているそうです
そのクックルックは
〇 描写が全てのレンズで同じ傾向となるよう設計、製造が行われている
〇 レンズごとに色のバランスとられていて、レンズ群全体のカラーマッチングが最適化されている
〇 どのレンズを使ってもクックらしい自然な描写を撮影者は得ることができる
クックルックを支えるモノづくりの思想です
そんな『ルック』という視点で、Panasonicさんのモノづくりを見てみると
あっ!そうなんだ!と気付く私でありまして
今回の新製品 18mm F1.8 が属する「LUMIX S F1.8シリーズ」で
Panasonic LUMIX Look (Panasonicさんの言葉ではありません)
お客様からそう呼ばれるようなレンズ群を構築したいと思っておられる!
そう私は強く感じているわけです
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機構やテクニカル部分の面で言えば
● レンズの全長ややフィルター径の統一化
● 重量や重量バランスの統一化
● 操作系やデザインの統一化
描写や色味の『ルック』の視点で言えば
● 描写性能の統一化 私的には LUMIX Look かな「やわらかく立体感のある自然な描写」
● 絵作りの思想の統一化 「生命力・生命美」とフォトスタイル
そう頭の中で「LUMIX S F1.8シリーズ」を整理したうえで、この5本のレンズ眺めてると
「描写と絵作りはパナソニックさんのルックに委ね、画角を自在に選びながら写真撮影を楽しみたい」
そんな思いとなる私
元来、後処理が苦手で、また時間もない私の写真スタイルでは「色はカメラに委ねる」が基本でしたので
『ルック』という切り口で、描写・絵作り・レンズが統一できることは大いなるメリット
私が持ってるSIGMA fpL L-アライアンスな中に、もう1社のPanasonicさんをお迎えしようかなと心が動かされています
(現在、Panasonic LUMIX S5 II ダブルレンズキットを個人として予約中です (^^);;)
Panasonic LUMIX S 18mm F1.8 ISO100 開放撮影
Point 2 でも…それって動画の人のメリットですよね。私は静止画なので
そうは言うけど、「私は静止画派だから関係ないよ」と思われる方が多くおられると思います
そんな方にお伝えしたのが次の開発者の言葉
例えば……
『とある写真展に観に行って、ぐるりと一周してきて会場から出たところ』
そんな情景の中でイメージしてくださいませ
シリーズとしての色味と解像感、そしてボケ味の統一にかなりこだわったレンズ
もちろん、画角が違うのでボケの形が違ったりしますが、レンズを交換しても違和感の無い描写となるよう設計している
なので、動画で一つの作品を作るときに、レンズを交換しても描写や色味が極端に変わったせず、とても使いやすいレンズに仕上げています
また、静止画でも『組み写真』の中に複数の画角を組み入れる時に、メリットを享受して頂けると思います
描写だけでなくハード面でも、フィルター径や形状の統一化、加えて重心のバランスも合わせてあるので、ジンバルの載せ変え時の調整の負担が軽減
シャッタチャンスを逃しません
仰る通り、メリットの主戦場は動画ですが
写真展を観終わった時、まるで映画を見ていたかのような感覚
「複数の画角の写真が自然とつらなる」
ルックをパナソニックに委ねることで
写真を組む時、あるいはご自身の作風に軸をつけたい時
意識せずとも写真の仕上がりに連続性や統一感という軸が生まれ、また色味がぶれない写真を得られるわけで
このことは静止画撮影者の大きなメリットだとと確信します
Point 3 開発者への質問「LUMIX S F1.8 シリーズの中で、どのレンズの写りが一番お好きですか」
そんな描写や仕様に統一性を持たせたレンズが5本、開発者の方々に究極の質問
「5本のそれぞれの写りの中で、どのレンズが一番好きですか?」
なかなか設計者として回答するのは無理でしょうから、一個人としての好みをお聞きしてみると、素晴らしい答えが返ってきました
これだからよく写るということではなく
お使いになる人の好きな『画角」が判断基準になると思います
まさに『ルック』そのもので
初めてこのシリーズを買われる方への最高のアドバイスです
最初の1本目をどれにしようかとお考えのお客様は是非参考にしてください
「最初の1本目は、好きな画角で選らぶが大正解』 (^^)
そして、二本目は
「二番目に好きな画角、または二番目に必要とされる画角で選んでください。描写やボケの傾向は同じですのでご安心を!」
となります
Panasonic LUMIX S 18mm F1.8 ISO100 開放撮影
Point 4 そもそも Panasonic LUMIX F1.8シリーズとは?
そもそも、この F1.8 シリーズのどんなところから始まったのか?
開発者の方に聞いてみると
そして、それを一つの枠の中におさめようとなったそうで
と、器と写りの大枠が先に決まったそうです
ただ、その過程は
サイズを決めてしまうと、その中でしか設計できなくなるので、メカ・レンズ設計・デザイン・商品企画がそれぞれの立場議論しあって大きさが決まった
ただ、最初にやると決めていたレンズは、5本のうち標準域の24mmから85mmの4本
もう1本の最広角側は、決めた枠の中で『どこまで広角にできるか』でしたので、その実現には山谷があり。今回ようやく実現できたというのが流れ
なので、メカ屋的には最初の枠決めが一番の難所、光学屋的には
フィルム時代の18mmなら、開放F値は3.5のフィルター径が72mm
オートフォーカス時代になって、開放F値は2.8のフィルター径が77mmと
極々普通に、明るくなればレンズが大きくなる
でも、今回は18mm の「F1.8」ですので、1~2段の明るさアップ
それでいてフィルターサイズは67mmと、逆に1~2段階小さいわけで、いかに無茶な取り組みだったか (^^);;
ほんと光学屋さんの頑張りにアッパレ!です
その描写は、私なりにご説明しますと「極めて自然でやわらかく」
レンズ1本1本が「俺が一番だ」「私は神レンズ」という具合に、それぞれが自己主張しているというわけでなく「穏やかで」
5本が揃うことで「いい調子を出してるレンズ」等々
とてもやさしく自己主張しているレンズ達 そんな感じでしょうか
Panasonic LUMIX S 18mm F1.8 ISO100 開放撮影
Point 5 小さくても優秀な描写性能
そんなわけで、超広角にしてはかなり小さい筐体の中におさめられたレンズは全部で12群13枚
小さくかつ高性能を実現するために様々な工夫が行われており、球面収差やサジタルコマフレア、色収差を抑制するために、非球面レンズ3枚、UEDレンズ1枚、EDレンズ3枚、UHRレンズ1枚と沢山の高価なレンズが搭載されています

その特殊なレンズが果たしている役割について、パナソニックさんに聞いてみました
後群の非球面レンズは球面収差や像面湾曲収差の抑制
UEDレンズとEDレンズは倍率色収差を抑制しています
あと、超高屈折のUHRレンズは前玉を小さくできることに貢献してます
とのこと。
沢山のレンズを使いながらも、キーとなるレンズを効果的に配することで全体を小さくまとめ、その中を光は少しづつ曲がりながら進んでいきます
そのあたりの妙味を聞いてみますと
曲げすぎると描写性能に大きな影響が出ますので、滑らかに滑らかに曲げる設計となるよう工夫を重ねています
他社のレンズでも「ゆっくり曲げる」はよくお聞きするところですね
そして「怒る」はなかなかの名言で、すごく気持ちが伝わってきたので敢えて書かせて頂きました
ただ、個人的には工夫されたレンズ群を覆う外観はどこのメーカーも鏡筒は「缶ビール」みたいで残念
昔ながらの感覚からすると、くびれとか変化がなくて一本調子で外観に味がない…
そんな個人の気持ちをぶつけてみますと
私なんか全てが似通ってきていると思っていたら、レンズ設計屋さんの視点では会社ごとの特長の差に目を配られてるわけで
マニュアルフォーカス時代と違って、レンズだけでなくモーターや電磁絞りユニット、さらに複数のモーターユニットなど、レンズ内に配置しなければならいアクチュエーターの多さも考慮してデザインを語らないと…と思った次第
Panasonic LUMIX S 18mm F1.8 ISO100 F14撮影
Point 6 このレンズの収差の電子補正はどの程度?
私は長い間、写真業界に身をおいていたので、レンズの収差は光学的な補正で解決されるべきに重きをおいてきた一人
ですが、先日、他社さんのレンズで恐縮ですが、山の旅行で SIGMA 16-28mm F2.8 DG DN | Contemporary を携行した際に、軽さと小ささと高性能の同居のありがたみを痛感
そんな経験を SIGMA の山木社長様に申し上げたら
「ヤオッターさん。電子補正を後ろ向きに考えすぎですよ」
「歪曲収差や周辺減光、倍率色収差など電子で補正できるところは積極的に電子に任せて、そこで生まれたリソースを高性能化や小型化に貢献する光学的な補正に振り向けるのは理にかなってる」
「電子補正は補助ではなくて、光学補正を活かす積極的なツールです」
と仰られ、かなり電子補正前提のレンズに対するアレルギーがなくなったわけですが、パナソニックさんの電子補正に対する考え方の現状や程度はどうでしょうか?
電子補正はマイクロフォーサーズもフルサイズのレンズも同じ考え方で取り入れている
お客様にとってのメリットを最大化できるよう(小型化など)、今後も電子補正を上手く活用していきたいと思っている
今回の新製品の18mmの場合は?
マイクロフォーサーズで培ったノウハウを活かしながら、過度に頼り過ぎない範囲内で電子補正を活用しています
私にとって電子補正は、黒子のような存在で、何か隠れてこそこそしている………
そんな負のイメージが先行していましたが、実際に小型で高性能なレンズを使ってみたら
あらら!過去からもやもやしていたことが一挙晴れて、手法は至極ごもっとも
まさにこの LUMIX S 18mm F1.8もそうで、電子補正が小型化・高性能化に大いに貢献しています
歪曲収差の補正を光学で行わないことで生まれた光学補正のリソースを、電子で補正しきれない他の収差の補正に活用する
『そういう協業関係を積極的に受け入れて、性能が高まったレンズで撮影を楽しむ』そう思える時代(私が)となりました
Panasonic LUMIX S 18mm F1.8 ISO100 開放撮影
Point 7 LUMIX S F1.8 単焦点シリーズの色合い(絵作り)について
私は LUMIC DMC-GM1 / GM5 の大のファンで、長年カバン内持ち歩きカメラとして使ってきましたが
さすが時間が経過し…ここ最近はカバンの中から棚の中カメラに…少しパナソニックさんから遠ざかっていたが本当のところ
ですが、最近 DC-G100 を使ってパナソニックの色の変化に超驚いたわけです
一言で言うなら『あまりにも自然』
元来、私は撮って出しJPEG派なので、色はカメラに任せて、明るさを露出補正で調整して写真が完成する写真の撮り方が主流
その前提は、『あなたは色合いをカメラに委ねることができますか?』ですが
ほんと御社の LUMIX の絵作りは自然で、見た目や記憶にとても近いので安心して任せられます
そのあたりの画作りとレンズの関係はどうでしょうか
取り組みの開始は DC-G9からで、画作りにレンズ部隊も参画し、今の LUMIX の色を作り出しています
この新製品の18mmの場合はどうでしょうか
よく言われるCCI(Color Contribution Index)でカラーバランスを評価したり、あと全体の透過率などパナソニックで定めた基準で各々のレンズを数値的に評価しています
特に、この LUMIX S F1.8 シリーズはその中でも色味を合わせていっているレンズ
各レンズごとに構成枚数が違ったり、硝材が違うので透過率が違ったりとか大変なのですが、そこをしっかりと合わせにいっているレンズなので、是非とも複数の画角を楽しんで頂きたい
画質は大きく分けて以下の2つに分けて評価しています
客観的評価:ノイズや解像度といった数値で表せる指標
主観的評価:色合いや質感表現といった感性的な指標
LUMIXでは後者の「主観的に評価される色合いや質感表現」を「絵作り」と定義しています
このあたりがの手法の変化が、G100を使って感じた絵作りの変化そのもので、パナソニックさんの絵作りは違いなく変わりました
デジカメがテレビを中心としたビエラワールドの入力ディバイス的な位置づけだった頃のパナソニックの絵作りは、私からすれば写真的ではなかったが正直な感想
皆様、是非とも一度 Panasonicさんが掲げる「生命力・生命美」の絵作りをご体験してください
「えっ!パナソニックって、こんなに撮って出しの絵がキレイなの!」
そう思っていただけるものと思います
Panasonic LUMIX S 18mm F1.8 ISO320 F14
Point 8 こだわったボケはどんな感じ
超広角レンズですので、被写界深度が深いのでボケは少ないと思いきや
開放F値が明るい、最短撮影距離がレンズから8cm(像面から18cm)とかなり寄れるので
絞りを開ける、被写体に近寄る、そういう工夫をすることで、大きなボケを楽しむことができます
例えばこんな感じ
Panasonic LUMIX S 18mm F1.8 ISO1000 F14
近寄って絞りを開放にすると
Panasonic LUMIX S 18mm F1.8 ISO100 F1.8
絞り込んで背景を残しながらの広角接写
積極的に開放を使ってボケを楽しむ
明るい超広角レンズならでは楽しみかたですね
Point 9 厳しい環境下でもレンズを守る防塵防滴
昔は悪天候や厳しい環境でカメラやレンズを使うことはご法度でしたが、年々『防塵防滴』性能は向上し、アウトドアで撮影するはある意味当たり前の時代となってきました
このレンズも必要な個所にはシーリングが施され、高い防塵防滴性能を有しています

上記の赤いところがシーリングの箇所。全ての隙間に対して防塵防滴の対策が行われています
素人の疑問は
『空気の出入りがないと、レンズ内で空気が押し合ってにっちもさっちもいかない状態。逆に空気が動いたらホコリも入るでしょ?』
そこで、レンズの中の空気の動きについてパナソニックさんに聞いてみました
シーリングをゴムのような素材で行うと、空気は抜けないと思いますが?
もしかすると水の表面張力を使うということ?
ホコリやごみの侵入阻止はどんな方法ですか?
また、空気が出入りする場所は、シーリングを施した様々な所から内外を行き来しています
部材の話しを追加すると、登山グッツで使われている有名素材がそうですね
空気は通すけど水は通さない、濡れないけど蒸れない素材、そういう系の素材も選択肢となります
実際に使っているのか、あるいは具体的な素材名は言えませんが、ばらしてもらえば出てくるかもしれない(笑)
世の中にはそういう部材が色々とありますので、最適な素材を使用しています
レンズの中にほこりが混入するのは、写りに影響がないレベルであっても決して気分がよいことではないので、しっかりとした対策は大いに歓迎です
レンズから空気の出入り時に「ヒューヒュー」と音が鳴ることがわないけですね、上手に空気の行き来を確保されている、そういう小さな工夫にも感謝を申し上げたいですね
ということは、カメラ本体も含めて空気の移動を考慮しているわけですね?
経路の複雑化や様々な部材の選択など、ホコリ混入の対策は数々行われています
特に、水の性質を利用することで水の侵入を防ぐは目からうろこ。とても合理的な方法ですね。
このように、パナソニックレンズでは、空気の出入りを確保しながら、水や不要なホコリやチリの侵入を出来るだけ阻止する工夫が行われいます
Point 10 厳しい環境下でも撮影し続けられる耐低温設計
このレンズの耐低温設計は、マイナス10度。防塵防滴に加えて、過酷な環境下で撮影をサポートしてくれます
そこをもう少しお聞きすると
設計値はマイナス10度ですが、それより過酷な状況での作動もテストしています
とのこと。より厳しい環境下でのテストも踏まえてのマイナス10度は安心できますね
そして、折角の機会ですので過酷な環境下で使用した後の『メンテナンス』についてパナソニックさんに聞いてみました
レンズの汚れやカビ、故障の発生原因になるためお気をつけて下さい
万が一、露付きが起こった場合は、デジタルカメラの電源を切り、2時間ほどそのままにしてください。
周囲の温度になじむと、自然に曇りが取れます
昨今は防塵防滴性能が良くなり、厳しい環境でカメラを使う機会が普通に増えていますので
露付きは、冷えたカメラを室内に持ち込んだ時、屋外で機材が周りの空気より冷たくなった時などなど、皆さまも数多くの経験されているかと思います
ただ、露付きは物理の法則で、温度差と湿度差があれば必ず発生するものですから
「結露は自然現象だと認識して、結露させない環境に配慮するしかない」が究極の答え
ってことは……写すな?ってなると意味がないので
そこは細心の注意でもって、温度差を出来るだけ回避しながら、温度差を解消するときは急がず徐々にが基本となります
具体的には寒い環境から室内へ入るときは、そのまま持ち込むのではなくタオルなどでカメラをくるんでビニール袋の中へ。
カメラの周りに一時的な空気の層を作り、さらにそれをカバンの中に入れて徐々に室内の空気にならしていく……そんな方法が賢明かと
いずれにしても、物理の法則を頭におきながら、無理に露をとらないが大切です
番外編その1 LUMIX S F1.8 シリーズの未来について
今回、5本目が揃ったF1.8シリーズ
未来の設計図はあるのだろうか。どんな拡がりを考えておられるのだろうか
教えてもらえるとは到底思えないが、聞いて損はない (^^);;
とりあえずご質問してみた
今回、18mmが出て5本が揃った
お使いのお客様から、もう少し望遠とか、もう少し広角、あるいは今のラインナップの間、そんなお声を聞かせてもらうことが今後の開発のモチベーションとなる
とのこと。
もちろん現在は高さ82mm、フィルター径67mmという器の統一(制約)があるわけですから、そう簡単に焦点距離の両端を拡げられないとは思いませんが
規格を拡大解釈をするも一つの便法ですね
どんな未来があるのか~楽しみです
Panasonic LUMIX S 18mm F1.8 ISO100 F1.8
番外編その2 前面側フィルターの装着
フィルター装着の可否について確認しておきました
超広角レンズなので、出来れば薄型タイプをご利用いただくとより安心かと思います
パナソニックさんの公式見解ではなくて全然結構ですので、技術屋としてフィルター装着に対してはどうお考えはどうでしょうか
もし前玉に傷が入ったら?
大切に使って頂けたらと思う
Panasonic LUMIX S 18mm F1.8 ISO1000 F9
番外編その3 「際限なく常に動くようになった絞りユニット」の耐久性は?

絞りの耐久性、この問題はずっとどこかのメーカーの技術者の方に聞いてみたかったことで
ミラーレスの時代になって、静止画時代とは比べ物とはならないほど過酷に常に動いているのがレンズの絞り羽根
効果反映型のライブビューや動画撮影のたびに、極く小さな音を立てながら小刻みに動いている状態が長く続くのはどうなのだろう?
今回、パナソニックさんに聞いてみた
ただ、絞りはシームレスに動いているので単純にシャッターと回数比較はできないので、何回という言い方はできない
いすれにしても、耐久性は心配しないでください。大丈夫です
と言うことは、使い過ぎて絞りが壊れたという実例はない?(単純故障ではなく)
LUMIX Gはそろそろ15年
歴史が高耐久性の証明となりだしたわけで、皆様におかれましてもシームレスに動く絞りの耐久性は気にせず、撮影に集中して頂ければ
Panasonic LUMIX S 18mm F1.8 ISO100 F1.8
まとめ

お忙しい中、パナソニックの開発者の皆様ありがとうございました
過去、様々のメーカー様の開発者や技術の方々とお会いしてきましたが、皆さんに共通して感じることは「ものづくりが好きなんだぁ」との思い
その思いはとてもピュアで一途
出来上がった製品を手にされている姿、語られている姿は、まさに自分の分身
なので、「製品を知るって、作り手をの思いを感じ取る」そういうものじゃないかと、私は思うところです
今回も、そんな思いでこのご紹介記事を書かせて頂きました
この新しい Panasonic LUMIX S F1.8シリーズは、ルミックスルックの序章
ルックはユーザーから沸き起こり、ひろがるフィロソフィー
使ってみたいなぁ~と思われたら
『まずは1本!』『好みの画角』で選んでもらえたら
と思います
八百富写真機店 ヤオッター
Panasonic LUMIX S 18mm F1.8 ISO100 F1.8









