
1946年8月20日
終戦から1年。
焼け野原となった大阪の街で、八百富写真機店は再び商売を始めました。
何もかもが不足していた時代。それでも、カメラを商い、写真を愛する人たちとともに、もう一度歩み始めたのです。
写真に残っているのは、当時の仮設店舗と、そこに集まった人たち。
そして、もう一枚の写真。
焼け跡に残された金庫の前で、ひとりほほ笑んでいるのは、私の祖父です。
昔、この写真を見るたびに不思議に思っていました。
「店が焼けてしまったのに、なんでほほ笑んでいられるんだろう?」
子どもの頃の私には、その気持ちがどうしても理解できませんでした。
それから80年。
2026年10月
今度は私たちが、思いもよらぬ災難に直面することになりました。
ランサムウェアによるシステム障害の影響で、長年運営してきたウェブサイトが利用できなくなってしまったのです。
積み重ねてきた商品情報、ブログの記事、さまざまな記録。
その多くに、今は簡単にアクセスすることができません。
もちろん、戦争で店を焼かれた祖父の苦労と、今回の出来事を同じように語るつもりはありません。
でも、今になって、あのときの祖父の気持ちがなんとなく分かるような気がしています。
失ったものは大きい。
けれども、すべてを失ったわけではありません。
カメラはあります。商品もあります。そして何より、カメラを好きな人間たちがおられます。
だったら、また始めればいい。
祖父が本当にそう思っていたのかは分かりません。
でも、今の私には、あの笑顔が少し違って見えるのです。
ということで!
八百富写真機店のウェブサイト、まずは「仮設店舗」として再出発です!
まだまだ工事中。商品も記事も、少しずつ増やしていきます。
この「中古カメラ御一行様」も、また一から。
「おもしろい!」「珍しい!」「なんでこんなもの作ったの?」
そんなカメラたちとの出会いを、これからもお届けしていきたいと思います。
1946年も、2026年も。
時代は変わり、商売の形も変わりました。
でも、変わらないものもあるはずです。
店は、そこに集まる人たちによってつくられもの
八百富写真機店、再開です!
これからも、どうぞよろしくお願いいたします。