カメラの八百富|ディスクカメラはコダックだけじゃなかった! FUJI DISC CAMERA 50 【フジ ディスク カメラ 50】 が入荷しました!

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コダック製じゃないですよ! フジフイルムも作っていたんですね! FUJI DISC CAMERA 50 フジ ディスク カメラ 50 が入荷しました。



fujidiskcamera50-001.jpg

すごく違和感の漂う姿。
「DISC]のロゴと「FUJI」のロゴが共存しております。

DISC CAMERA といえば「KODAK」、コダックとミノルタ以外は製造していなかったと思い込んでいたので、全くもってフジフィルムがハードやフィルムを製造していたとは知りませんでした。

いやはやカメラの世界は奥が深い。
といいますか、原因は「輸出専用・国内未発売」であったからで、調べてみますと「コニカ」も海外では参入していたようです。


※2015/05/04 追記

実は、MIRAX DISC 70F というカメラが入荷しました。輸入元は ARGUS(F.E.) LTD,. 極東アーガス。ということで、ミラックスも国内市場に存在していたようです。加筆訂正させて頂きます。

DSC_0282.JPG

ここで、ちょこっとディスクカメラの歴史を振り返ってみましょう。


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【ディスクカメラ・Disc Cameraの概要】
 

ディスクカメラ(Disc Camera)とは、1982年にコダックが発表したディスク状(円板状)のフィルムの新規格であるディスクフィルムを使用するコンパクトカメラのことです。このカメラで使用するディスクフィルムとは、8.2×10.6mmのサイズのコマをディスクの縁に配置したもので、1枚撮影するごとにディスクが角度を変えていき、1枚のディスクは15枚撮りで、パソコン用のフロッピーディスクのようなケースに収納されていました。

中身は、通常のフィルムと同じネガフィルムで、もちろん現像というプロセスが必要。後年発売されたフロッピーディスクなどの磁気媒体を使用するデジタルカメラの「ディスクカメラ」とは異なります。

ただ、あまりにも一コマの面積が小さかったので画質が悪かった。あるいは、現像料やプリント料金が高かった。フィルムが観光地などで簡単に入手ができなかった。電池が内蔵式で、交換が簡単にできなかった。フィルムが15枚撮りしかなかった。などなど、売れない要因がたくさんあったため、わずか数年で市場から消え失せ、現在では現像設備もなくなり、昔の現像済みのネガすらプリントできない状況です。

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もう完全に過去の製品なのですが、カメラの買取をしておりますと、結構な頻度で出くわします。さすがに、単独で売りに来られることはまずないのですが、ガサッーっといっぱい売りに来られたら、結構な頻度で中に含まれていますね。

もちろん、そのほぼ100%がコダック製、時々こんなミノルタ製のクレージュモデルを見かける、そんな状況です。


fujidiskcamera50-001.jpg

たまに、電池が生き残っている個体に出くわして、「お~、これ生きてるで~!」ってな会話をスタッフ同士でするのですが、まあそれで終わり。そのまま、ジャンク扱いでの販売となります。

そんな扱いが通常なのですが、ごくごく稀にミノルタのクレージュ版でない通常のディスクカメラが入荷すると、「お~、珍しいやん」程度にやや驚くのですが、まさかフジフィルムまで製造していたとは!そりゃ、輸出モデルなんで仕方がないのですが、ほんまに売れなかったんだろうなと思う次第です。なんせ、コダック本家のアメリカで勝負を挑んでも、そりゃ結果が見えてます。

脱線ですが、そう「チャプター11」ということでコダックが逝っちゃいましたね。
今後のフィルムや印画紙生産にどんな影響が及ぶか予想もすきませんが、「変身」「撤退」とのリストラを断行した日本の2社と、いつまでも看板にこだわり、いつまでも看板を掛け替えられなかった会社との差がでちゃいましたね。いずれにせよ、なんとか事業継続に早く目途をつけていただきたいものです。

ということで、財産的価値があるカメラでは全くありませんが.、珍し料といったところでしょうか、まあKODAKの倒産話もあったのでお許しください。

ついでの脱線ですが、先日TBSのサンデーモーニングを見ていましたら、この倒産話を取り上げていたのですが、その中で、「KODAK」の社名の由来が紹介されていました。


コダックという社名は、力強くシャープな感じがすると同時に、創業者のお気に入りでもあった「K」をはさんだ単語を幾通りも考えた結果として生まれたものであって、単語そのものに特別な意味はない。


ということらしいですね。(へー、知りませんでした)

では、次ページでもう少しご紹介。
 

【フジフィルムのWEBサイトにちゃんと載っているではありませんか】

以下、フジフイルムさんのWEBページから転載
ディスクカメラ,ディスクフィルムの開発
 1982年(昭和57年)2月,コダック社は,従来と全く異なった方式の"ディスク写真システム"を発表した。
 この"ディスク写真システム"の特長は,フィルムの形状を今までのロール状から,直径約65mmの1枚の円盤(ディスク)に変えたことにある。このディ スクフィルムの円周に沿って,1コマの画面サイズが8mm×10mmという小さい15のフレームを並べ,これを縦横75mm,厚さ7mm,片面に露光窓を 有する薄いプラスチックカートリッジに入れ,撮影に際して,カートリッジの中でディスクフィルムが回転して露光されるシステムである。
 当社は,このシステムは欧米市場では一部需要層に拡大していくものと判断し,海外市場での当社の事業のチャンスを失わないようにするため,海外市場向け に,ディスクカメラとディスクフィルムを早急に開発することに決定し,直ちに,必要なカメラとフィルムおよび現像機器の開発を進めた。
 カメラの開発に当たっては,ユーザーの使用ミスを減少するため,デザインは通常の35mmカメラと同様に,レンズ部のボディーの中央部に配置し,ファイ ンダーはその上部に,また,ストロボは左手側上部として,撮影時にレンズやストロボ前面を指でふさがないようなレイアウトとした。また,シャッターボタン は,ボディーの右手側上部に配置して手ぶれの減少を図った。
FUJI DISC CAMERA 50,70
FUJI DISC CAMERA 50,70
FUJICOLOR HR DISC FILM
FUJICOLOR HR DISC FILM
カメラと機器の生産を担当している富士写真光機株式会社
カメラと機器の生産を担当
している富士写真光機株式会社
 そして,1983年(昭和58年)7月,"FUJI DISC CAMERA 50"と同"70"の2機種を開発し,海外市場で発売した。両機は,いず れも,F2.8 12.5mmの固定焦点レンズ式で,ビームセンサーによるストロボ自動発光機能を有した。"70"は,さらに,連続ならびに3コマの連写 機能およびセルフタイマー機構も付加して機能を充実した。
 一方,ディスクフィルムの開発には二つの課題があった。
 その一つは,これまでの写真乳剤とは比較にならない超微粒子の写真乳剤を開発することである。当社は,これまでも写真フィルムの高画質化を目指して研究 を進めており,ちょうど"フジカラーHRフィルム"を用意していたので,この技術を基盤としてディスクフィルムの写真乳剤に発展させることができた。
 他の一つは,ディスクシステムのフォーマットに加工する技術と,その生産体制を確立することである。このために専門の推進チームを編成し,加工技術の開 発,包装材料用素材の探索や包装材料仕様の決定,設備仕様の決定と設備導入,加工品質の確認,さらに生産開始の体制づくりなどを効率的に実施した。この ディスクフィルムの加工の中で,従来見られなかった新技術は,カートリッジのレーベルのバーコード表示にフィルム上のバーコード表示を一致させることであ る。そのためには,加工工程中で,まず,カートリッジのバーコードを読み取り,それと同じバーコード露光をディスクフィルム上にしなければならない。その ための新規技術開発に成功したことと,薄物のフィルムおよびコアの部材を一体にまとめあげる技術の開発に成功したことの2点をあげることができる,
 そして,スタート以来半年で,これらの新技術の開発に成功し,1982年(昭和57年)10月開催のフォトキナ'82に"FUJICOLOR HR DISC FILM"のサンプルを展示し,当社の技術力の高さを全世界に示すことができた。そして,開発を始めてから1年後には生産を開始し,1983年(昭和58 年)3月から海外市場に向けて出荷を開始した。開発期間わずか1年というスピードで計画が達成されたことは,当社のこれまでの長年にわたる加工技術の蓄積 によるものであった。
 一方,ラボ関係の機器については,1982年(昭和57年)6月に海外代理店のラボ向けにプリンティングキットとフィルム現像処理機を発売し,次いで,翌1983年(昭和58年)4月には大量処理用プロセサーを発売し,処理体制を整備した。


とのことで、しっかりと歴史的に裏打ちされた機種で、どこぞの誰や?というわけではなく、戦略製品であったようです。

しかしもって、こういう135とは異なる別規格のフィルムって、ほんと皆がとん挫。
126もしかり、結構成功はしましたが110も、もう終わろうとしているAPS、ラピッドもそうですね。
結果、最終的に残ったのは135・120・4x5そんな感じです。


【と、ここで今までの話と矛盾することを発見】

先ほど、このカメラは国内販売ではなく輸出用(海外モデル)とご紹介したのですが、ちょっと説明の付かないことが.........。う~ん、一体どう説明すればよいのやら???

fujidiskcamera50-002.jpgなんと、フィルム室内に日本語で「フジ ディスクフィルムをお使い下さい。」?????

fujidiskcamera50-006.jpgでも、当時の私の記憶では、店頭でフジフイルムのディスクフィルムなんか売った覚えが全くないんですよね。日本でも売れだしたら、すぐに対応できるよう、とりあえずこんなシールを貼っていたのでしょうかね?そうだとしたら、さすがフジフイルムというところでしょうか。


【いろんな角度から】

ほんま特徴のないカメラ。あまりにもあっさりとしていて、コメントしようがありません(笑)

fujidiskcamera50-003.jpg
さらに何もない。
fujidiskcamera50-004.jpg開けても何もない。fujidiskcamera50-005.jpg
唯一、面白い部分が。多分、製造年月日でしょうね。
目につく部分に直接的表現で印刷されている機種は珍しいですね。

fujidiskcamera50-007.jpg昭和58年6月6日製。
上のフジフイルムのWEBページの記載内容と符合する年月日です。
発売直前の大量組み立て機の一つだったのでしょう。

日本で生産され、アメリカのどこかのバイヤーが仕入れし、アメリカに旅行された日本人の方が何故か購入され、巡り巡ってわが店にやってきた?(想像中の想像です)

さあ、次はどこに嫁ぐのでしょうか?
それとも、あまりにあまりの商品なので、当店のウインドウの肥やしになっちゃう(笑)のでしょうか?

まあ、こんなカメラというところです。

いくらの値段で販売させていただくのか? なんせ、会長案件なので(笑)
近々ディアモール店にこっそりと並んでいると思いますので、気になる方、どうぞよろしくお願い申し上げます。

+++中古カメラ担当係+++ 


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このブログ記事について

このページは、㊥カメラ 担当係が2012年1月24日 23:45に書いたブログ記事です。

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