カメラの八百富|「オリオン座流星群」を見てみませんか

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㊥カメラ担当係 "S" です。本日もご覧いただきありがとうございます。

今年も「オリオン座流星群」の時期となりました。
2006年に突然活発化し、ここ数年流星数が多くなっています。その起源は、あの有名な「ハレー彗星」。10月19日の夜から23日の朝までが観測に適しており、特に21日夜から22日の朝にかけてが極大と予想されています。ですが、この4日間のどの日が極大となるか専門家も確実な答えはないそうで、いい日に当たるかは運次第。あきらめず、やや長めの時間空を眺めてください。結構明るい流れ星が見られるかもしれません。運がよければ、流星が流れた後、流れた経路に沿って「痕(こん)」と呼ばれる雲のような筋をみることもできます。(私自身何度も見ました)冬は寒さに耐え、夏は「蚊」と戦う、そんなつらい環境下ではないこの季節、広い空き地にシート広げて寝ながら眺める、たまらなくいい時間ではないでしょうか。

20091020-001.jpg今年は、月が夜には沈みますので、放射点が高くなるにつれ観測に適します。都会と言えども結構見れるときは見れますので、是非チャレンジして下さい。オリオン座流星群は、速度がとても速い流星群の一つです。このため、明るい流星も多く見られます。放射点を中心に、四方八方に飛びますので、別に東を向く必要 はありません。北を向いていたら、流れ星は「東から西」方面に流れるということで、流れた軌跡をたどると、どの流れ星も放射点に至るという関係にあるということです。あと、放射点に近いほど、軌跡は短くなり、離れれば長くなる関係にあります。まあ方角にはあまりこだわらず、視界が広く開け、光害(人工光)の影響がより少ない方角で観測されたら良いと思います。

20091020.jpg
その時、デジタル一眼レフと三脚をお持ちでしたら、だめもとで「写真撮影」にチャレンジして下さい。
その撮影方法はいたって簡単です。

まず、レンズは出来るだけ広角側で撮影。流れ星は、どこに現れるか予測不可能です。望遠だと視界が狭くなるので、その範囲内に流れ星が流れる確率は視野が狭いほど低くなり不適です。最低でも、フルサイズで35ミリ、出来たら28ミリ以下がいいと思います。また、同じ写角のレンズなら開放F値が明るいほうのレンズにして下さい。

次に、三脚にカメラをしっかりと固定して、夜空に向けます。方向はお好きな所。当たるも八卦、当たらぬも八卦、ポイントは光害(人工光)を避けることです。

カメラの撮影設定について。
まず、露出モードはマニュアル。絞りは開放でお使い下さい。感度は、出来るだけ実用範囲内の高感度。お使いの機種にもよりますが、最近の機種は高感度ノイズが低減されていますので、3200とか6400もありです。流れ星はそうそう明るいものではないので、高感度につよい機種は撮影に強いです。
最後に、シャッタースピード。30秒から90秒位の繰り返しでしょうか。インターバル撮影が出来る機種なら最高です。お使いのレンズの写角によるのですが、シャッターを開けてる時間が長くなればなるほど、星は自転の影響で線を描き出します。自動追尾の赤道儀を使えば、解決できるのですが全くもって手軽かつ安価ではありませんので今回は除外。デジカメですから、その場で確認出来ますので、シャッターを開ける時間、画角などについては現場でテストしながら工夫してみてください。広角レンズになればなるほど、同じ露光時間なら自転による星の移動は目立たなくなります。

まずは、レリーズ開始。星の一定の軌跡の中に、リズムの異なる軌跡(横切るもの)があれば、それが「流れ星」です。無論プロや天文愛好家の撮るような素晴らしい写真は簡単にはとれませんが、意外と簡単に星が写ることは直ぐに実感していただけると思います。まず、自分の街の空にこんな多くの星があることに驚かれるでしょう。特に、都会にお住まいで小学生のお子様がおられるなら、最高の学習材料です。写る天体が明るいものに限られますので、星座の位置関係なんかがよく写真で確認できます。是非、お試し下さい。

最後に、一言アドバイス。デジカメって実はこういう時に不便なことが発生します。例えば、30秒露光させるとします。すると、カメラ内部で後処理が始まり、露光した同じ時間分だけ処理がかかります。つまり、30秒露光したら、以降30秒次の操作が出来ないということです。90秒なら、次に撮影できるのは90秒たってからです。昼間撮影していると全く気付かない弱点で、私も初めて知った時、結構驚いた話しです。

先日、西はりま天文台をご紹介しましたが、個人的に「星」が結構好きだったりします。例えば、この季節、早い時間の南の空に輝く異常に明るい星(-2.5等級位)、実は「木星」です。そして、ちょっとした天体望遠鏡でこの木星を覗くと、周りにガリレオ衛星が数個あるのがはっきりと見えます。大宇宙を感じる瞬間です。ガリレオが衛星を見つけたのが、1610年。今から約400年前です。たった400年で大きな進歩を遂げたこの天文学、経済環境は厳しいですが是非関係者の皆さんには頑張ってもらいたい学問です。






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このページは、㊥カメラ 担当係が2009年10月20日 00:07に書いたブログ記事です。

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